簡易ニュース速報的な目的で、Twitter トレンドを使っています。
しかし、その情報をどこまで当てにしていいのか分からずモヤモヤしていたので、今回定期的にデータを収集して調べてみました。
動機
Twitter トレンドを見たことがある方ならご存知だと思いますが、以下の事がモヤモヤしていました。
掲載順位
掲載順位には意味があるのでしょうか?
話題になっているトレンドほど、上の方に掲載されているのだと思いたいのですが、掲載順位はツイート数に比例していません。
ツイート数のないトレンド
ツイート数の表示があるトレンドとないトレンドがあります。
ツイート数の表示がないトレンドは、本当にトレンドなのでしょうか?待っていればそのうちツイート数が表示されるのでしょうか?
掲載期間
1日中表示されているトレンドはほとんど見たことがなく、掲載期間は短そうな印象があるのですが、実際どれくらいの期間掲載されているのでしょうか?
最低ツイート数
割りと少ないツイート数でもトレンド入りしているように見えるのですが、実際何ツイートから掲載されるのでしょうか?
トレンドの種類
トレンドには「トレンド」とだけ書かれたものと、何のトレンドかが書かれたものがあります。
それらには違いがあるのでしょうか?
集計方法
Twitter トレンドは地域によって異なるので、地域を固定して15分毎に下記データを見てみました。
- トレンド名
- トレンドの種類
- ツイート数
- 掲載順位
ツイート数
下記が、トレンド毎にツイート数を時間で見たグラフになります。
ほぼほぼ右肩上がりのグラフになっています。
よって、トレンドに表示されているツイート数は、増加量ではなく、総ツイート数であることが推測されます。
ツイート増加数と掲載順位
実際にTwitter トレンドのページを見ると分かるように、掲載順位とツイート数は比例していません。
なので、次に考えられるのは「ツイート数が増えているツイートほど上の方に掲載される」です。
前述のとおり、ツイート数は総ツイート数と推測されるので、ツイート数の時間差分からツイート増加数を求め、それが掲載順位と関連するか見てみます。
ツイート増加数の平均と掲載順位です。
何となく関連ありそうですね。
個別にデータを見てもその傾向が見られるので、いくつかピックアップして紹介します。
ツイート数増加と掲載順位上昇
ツイート数が増加しているトレンドの、掲載順位が上がっていく例です。
上から下に時間経過、左から右に掲載順位、棒の長さはツイート増加数を表しています。
緑と黄緑のトレンドが左から右へと順位を上げていっています。
ツイート数停滞と掲載順位降下
今度は逆に、上にいたトレンドの掲載順位が下がっていく例です。
2番目に掲載されていた黄緑のトレンドが、ツイート数増加の勢いがなくなり、それに伴い、掲載順位が下がっていっているのが分かります。
1番目のピンクのトレンドは、黄緑より勢いが下なのに掲載位置は上です。なので、全てのトレンドがそうなるわけではありません。
しかし、勢いのあるトレンドの順位が上がっていき、勢いがなくなったトレンドが落ちていくという動きは全体を通してよく見られるので、掲載順位を決めるロジックの一つとしてあるのでと思います。
ツイート数表示がないトレンド
ツイート数表示がないトレンドは信じていいのでしょうか?
トレンド初掲載時にツイート数表示がないトレンドは、全体の約40%です。
その内約40%は、その後ツイート数が表示されます。
そして、最初から最後までツイート数が表示されないトレンドは、全体の約20%です。
最後までツイート数が表示されないトレンドの最高掲載順位分布を見てみます。
ツイート数が表示されていないにも関わらず、最高順位まで上り詰めているトレンドもあります。
本当のトレンドなら、そのうちツイート数が表示されるので、ツイート数が表示されていないトレンドは、本当のトレンドではなくプロモーショントレンドの可能性が高いです。
掲載期間
掲載期間分布と累計の全体の割合を見てみます。
約80%が120分以内に入っているので、掲載期間は大体2時間以内といったところでしょうか。
ツイート数
掲載開始された時のツイート数の分布を見てみます。
トレンドに表示されるのは1000ツイート以上からというのが分かります。
トレンドの種類
「トレンド」とだけ書かれたトレンドと、他のトレンドの違いを見てみます。
左から「全体における件数の割合」「最高掲載順位」「ツイート数」「ツイート数表示がないトレンドの割合」を集計したものです。
その他のトレンドは意図的にブーストされたものかなと思って調べてみたのですが、ほぼほぼ50%づつに分かれていて、傾向も大体似ています。
なので、トレンドの種類にはあまり大きな意味はなさそうです。
結論など
以上から、ツイート数表示がないトレンドは無視して、上位に表示されているトレンドを見ておけば、大体今話題になっている事柄が分かるといったところでしょうか。
掲載順位は盛り上がりの大きさではなく、今盛り上がっているかどうかがで決まっています。掲載期間は長くはなく、今日盛り上がっている話題ではなく、直近2時間以内で盛り上がっている話題が掲載されています。
つまるところ、Twitter トレンドはニュース速報としてそのまま当てにしてよさそうかなと感じました。
もちろん、あくまでその時Twitter トレンドに掲載されているトレンドの中での話限定ですが。
そして、今はTwitterの混乱期なので、今後全てがガラッと変わってしまう可能性は大いにあります。