Googleアナリティクスは、見た目がカッコいいので簡単そうに見えるのですが、いざ使おうとすると意外に分かりにくくて、今までちゃんと使ったことはありませんでした。
そんな中、Googleアナリティクスのデータを集計する機会があって、Googleアナリティクスをもう少しちゃんと使ってみる必要がありました。
ここでは、Googleアナリティクスを何となくではなく、もう少しちゃんと使ってみる方法についてまとめてみました。
量が多くなったので記事を下記の4つに分けていて、本記事は2つ目の記事になります。
その1:基礎
その2:ユーザー・セッション・閲覧開始・ページビュー
Googleアナリティクスをもう少しちゃんと使ってみる(ユーザー・セッション・閲覧開始・ページビュー)
その3:ディメンションと指標
Googleアナリティクスをもう少しちゃんと使ってみる(ディメンション・指標)
その4:Googleデータポータル(Data Studio)
Googleアナリティクスをもう少しちゃんと使ってみる(Googleデータポータル Data Studio)
ユーザー・セッション・閲覧開始・ページビュー
Googleアナリティクスで分かりにくいものの一つが、この「ユーザー・セッション・閲覧開始・ページビュー」の違いかと思います。
それらの分かりやすい解説は、検索すれば多くの記事が見つかるので、ここでは簡単な説明と、引っかかりやすいポイントのみ記載しました。
ユーザー
- 1ブラウザを1ユーザーとしてカウント
- 1つのサイトを1日に何度も見ても、ユーザー数は1としてカウントされる
- 2つのブラウザで、1つのサイトを見ると、ユーザー数は2としてカウントされる
いわゆる「ユーザー」と聞いてイメージするものと同じで、難しくないかと思います。
ページビュー
- ページが1回表示される度に1カウントされる
いわゆる「見られた回数(ページビュー)」のことで、これも難しくないかと思います。
セッション
- サイトを閲覧開始してから、サイト内を巡回し、サイトを離れるまでを、1セッションとして定義
- 閲覧開始から30分以内の巡回は、1セッションとしてくくられる
- 閲覧開始から30分を超えた後の閲覧は、新しいセッションとして始まる
- 新たな閲覧開始は、30分以内であっても別セッションとしてカウントされる
- 例えば、ブックマークからサイト閲覧を開始し、そのセッション期間中に、新たに検索でそのサイトにアクセスした場合は、別セッションとしてカウントされる
- セッション間隔(デフォルト30分)は設定で変更できる
セッションはちょっとややこしく、詳細は他の記事を調べていただけるとよいかと思います。
特に、ページ毎のセッション数を求めたり、閲覧開始数との違いを考慮し始めると、更にややこしくなるので、そのあたりを後で詳しく記載します。
閲覧開始
- 閲覧開始した時に1カウントされる
- いわゆる、ランディングページのページビューと同じ
- 閲覧開始とは、セッションの開始のこと
- 例えば、2セッションあった場合は、閲覧開始も2回となる
表現が分かりにくいのですが、要は、ランディングした時のページビュー数のことです。ランディングした時のみで、ページ遷移で閲覧されたページビュー数はカウントに含まれません。
セッションの注意点
ページ単位でセッションを求める時は、注意が必要です。
セッションがカウントされるのは、セッション期間中に閲覧したページ全てと考えがちですが違います。
セッションがカウントされるのは、セッションを開始したページだけです。
例えば、セッション中に
A B C B A
と閲覧したとします。
その場合、セッションがカウントされるのは「A」だけで、セッション数は「1」となります。他の「B」「C」のセッション数は「0」です。
このように、セッションをページ単位で区切らなかった場合は、セッション数はイメージ通りなのですが、セッションをページ単位で求めた場合は、意図したものと異なることがあるので注意が必要です。
セッション中のユニークページビュー
セッション中に閲覧したページを、閲覧回数に関わらず、1としてカウントしたいことがあります。
例えば、前述の例だと、「A」「B」「C」を「1」としてカウントする場合です。
そういった場合は、指標に「ユニークなディメンションの組み合わせの数」を使うと集計できます。
セッションと閲覧開始
セッションと閲覧開始は、ほぼほぼ同じ数になるのですが、一致しないこともあります。
なので、ランディングページのページビュー数を求めるには、セッションではなく、閲覧開始を使います。
まとめ
「A B C B A」の順の閲覧を、2セッション行った場合の、「A」「B」「C」の「ユーザー」「セッション」「ユニークなディメンションの組み合わせの数」「閲覧開始」「ページビュー」は下記になります。
A B C B A A B C B A
指標 | A | B | C |
---|---|---|---|
ユーザー | 1 | 1 | 1 |
セッション | 2 | 0 | 0 |
閲覧開始 | 2 | 0 | 0 |
ページビュー | 4 | 4 | 2 |
ユニークなディメンションの組み合わせ | 2 | 2 | 2 |
個人的には、ページ単位のセッションはミスリードしやすいので、使わない方がいいかなと思ってます。
その他
直帰率
閲覧開始して、そのページだけ見て離脱し、他のページに遷移しなかった割合を示します。
定義は、「そのページだけしか見なかったセッション数」を「そのページのセッション数」で割ったものになります。
ページ滞在時間
ページを閲覧開始して、他のページに遷移するまでの時間です。
ページを閲覧開始して、他のページに遷移しなかった場合は、滞在時間は計測できません。
ページを開いて遷移せずに閉じることは、よくある行為で、かつその閲覧時間は計測できないので、個人的にはページ滞在時間は、参考程度の指標かなと思います。